◇令和6年度 健康保険料率の改定
全国健康保険協会(協会けんぽ)に加入されている事業所に対し、令和6年3月分(4月納付分)より保険料率が改定されます。神奈川県を除く関東圏の保険料率は引き下げとなりました。また、全国一律の介護保険料率についても今年度は引き下げとなっております。
また、協会けんぽ以外の健康保険組合の健康保険料率および介護保険料率についても変更している組合がございます。詳しい保険料率につきましては、現在ご加入されている健康保険組合によって異なりますので、ご不明な場合は、当事務所までお問い合わせください。

全国健康保険協会(協会けんぽ)保険料率

 

R5年度   R6年度

介護保険料率(共通)

1.82% 1.60

都道府県単位
保険料率

東京都

10.00% 9.98

埼玉県

9.82% 9.78

千葉県

9.87% 9.77

神奈川県

10.02% 10.02



◇時間外・休日労働の見直し
2019年に働き方改革の一環として労働基準法が改正され、36協定の時間外労働の罰則付き上限規制が法律に規定されました。2024年4月からはこれまで猶予期間とされていた建設業、運送業、医業等の事業においても36協定の時間外労働の上限規制が適用されることになります。
現在の時間外労働の臨時的な特別の事情がない場合の原則的な上限は月45時間・年360時間となり、臨時的な特別の事情があって特別条項を締結する場合でも以下を守る必要があります。
・時間外労働が年720時間以内
・時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
・時間外労働と休日労働の合計の6ヵ月平均が1月あたり80時間以内であること
・時間外労働が月45時間を超えることができるのは年6回まで
一度、時間外・休日労働について現況を見直されることをお勧め致します。ご不明な場合は当事務所まで、お問い合わせください。



◇マイナンバーカードを保険証として利用
マイナンバーカードを健康保険証として利用登録することで、マイナンバーカードを使って医療機関を受診できるようになります。マイナンバーカードを健康保険証として利用すると、より良い医療を受けることができたり、窓口で限度額以上の支払いが不要となったり等のメリット等、マイナ保険証の利用を国では推進しています。
また、令和6年12月2日以降は、新規に健康保険証は発行されないことになっており、発行済みの健康保険証については、健康保険証廃止後、最大1年間、従来通りに使用できるような経過措置が設けられます。



◇マイナンバーカードで受診するメリット
〇安心・・・よりよい医療が受けられる
・特定健診や診療の情報を医師と共有でき、重複検査のリスクが少なくなります。※
・薬の情報も医師・薬剤師と共有でき、重複投薬や禁忌薬剤投与のリスクが減少します。※
・旅行先や災害時でも、薬の情報等が連携されます。
※本人が同意した場合のみ

〇便利・・・各種手続きも便利・簡単に
・マイナポータルで医療費通知情報を入手でき確定申告時の医療費控除が簡単になります。
・医療費が高額な場合に申請する「限度額適用認定証」が省略できます。
・就職や転職後の保険証の切替・更新が不要になります。
※新しい保険者によるマイナンバーの資格登録が必要です。
・高齢受給者証の持参の必要もなくなります。

〇医療費の節約
マイナ保険証を利用することで医療費の負担が抑えられることがあります。

初診 再診 調剤
マイナンバーカード利用 20円 0円 10円
従来の保険証利用 40円 0円 30円
※患者負担は上記金額の2割または3割