先日、あるマーケティングセミナーに参加しました。タイトルは「売れる仕組みのつくり方」です。その冒頭で、2つの事例研究がありました。
事例1
[売れていない薬屋さんと売れている薬屋さん]
両者に「何を売っているのですか?」と尋ねました。
「売れていない薬屋さん」…薬
「売れている薬屋さん」…健康に対するノウハウと情報
事例2
[売れない営業と売れる営業]
マンション販売をしている両者に同じく「何を売っているのですか?」と尋ねました。
「売れない営業マン」…マンション
「売れる営業マン」…良い暮らし
これを聞いて、私は以前耳にした「ドリルの理論」を思い出しました。それは、ホームセンターに電動ドリルを買いに来たお客に対して、店員はドリルの価格や性能をこと細かく説明していました。しかし、そのお客さんの真の目的は、ドリルを買うことではなく、そのドリルで「穴」をあけることです。だとしたら、店員は、どのような材質のところに、どのような穴を何ヶ所あけるのかを聞いて、そのために適したドリルを勧めなければならないということです。
東急ハンズは、なぜ、定価で商品が売れるのでしょうか?ここに、今回のカギがありますね。
つまり、自社商品をどこまで理解しているか、が決め手になります。物を提供している業態は、必ず価格競争に巻き込まれます。
だから、「もの」を売るのではなく「こと」を売る。これが、売れる仕組みの第一歩です。
そういう当事務所も、記帳や申告などの単なる作業を提供する(「もの」を売る)のではなく、高付加価値な経営情報を提供(「こと」を売る)していかなくては、価格競争の渦に巻き込まれ、報酬を値切られたりしてしまうんですよね。