(1) 給料の源泉所得税の変更
　既に１月分の給料明細をご覧になって、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、毎月の給料から天引きされている源泉所得税の金額がこの１月から大幅に変っています。
　これは三位一体の改革の一環である国から地方への税源移譲（３兆円の移譲）により、所得税（国税）と住民税（地方税）の税率が変更になったことによるものです。
　この税源移譲により、ほとんどの方は１月分の給料から控除される所得税が減税になり、６月分からの住民税が増税になります。ただし、基本的に税金の移し替えですので、所得税と住民税を合わせた税負担は変らないことになっています。

　＊具体的な税率の変更
　　　所得税　最低税率　１０％　→　５％
　　　　　　　　　最高税率　３７％　→　４０％
　　　住民税　５％〜１３％の超過累進課税　　→　
　　　　　　　　　　　　　　　　　収入に関係なく一律１０％課税

　上記の税率の変更でも明らかなように、収入の高い方の場合は所得税は増税、住民税は減税になります。

(2) 定率減税の廃止
　平成１８年に控除額が半分になった定率減税が平成１９年分から廃止になります。そのため、所得税・住民税共にこの分増税になっています。

　２月１６日からいよいよ平成１８年分の個人の確定申告が始まります。今回あまり改正点はありませんが以下の点にご注意ください。

(1) 定率減税額の引き下げ
　平成１７年分で「２０％、最高２５万円」まで控除できていた定率税額控除額が、平成１８年分では、「１０％、最高１２万５千円」に半減されています。

(2) 住宅ローン控除の対象住宅
　これは、平成１７年４月から変更になっているもので、住宅ローン控除の対象となる住宅は既存住宅の購入の場合、建築後最高でも２５年までという限度があるのですが、「建築基準法の耐震基準に適合する証明」があるがある場合には、この築年数の要件がなくなります。ただし、この証明書は物件の取得時の証明でないと、取得後に証明されたものだと適用を受けられませんので、物件を購入された際の契約書等をよくご確認ください。