一個人が他の者から一定額以上の金品をもらったら税金がかかるのは当然ですが、これが選挙の候補者になると話は別です。

�@所得税の非課税
通常、個人が法人から金品の贈与を受けた場合には、一時所得として所得税が課税されるのですが、これが公職選挙法の適用を受ける選挙の候補者が、選挙運動に関して金品の贈与を受けた場合には、選挙管理委員会に一定の報告をすることによりその受け取った金品は非課税になります。

�A贈与税の非課税
個人からの贈与に関しても、通常は贈与税の課税対象になりますが、�@と同じ条件をクリアすることにより、贈与税も非課税になります。

　今度は逆に贈与する側の話ですが、個人が政治活動に関する寄附を一定の政治団体に行い、公職選挙法による証明書の交付を受けた場合には、その金額のうち10,000円を超える部分については、寄附金控除として所得金額から控除できます。
　ちなみに、法人が政治団体に寄附をした場合は通常の寄附金と同じ扱いを受けます｡（詳しくは各担当者まで）

　個人の政治活動に関する寄附には所得控除だけでなく、税額控除もあります。適用の条件は寄附金控除と一緒なので、どちらか有利な方を選択することになります。

具体的計算方法は、
�@{支出した寄附金の額(その年の総所得金額の25％が限度)−10,000円}×30％
�Aその年の算出税額(当該税額控除前)×25％
上記�@、�Aのいずれか少ない金額をその年の所得税額から控除できます。

　今回の話は、「立候補も政党への寄附もする気はないから自分には関係ない」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、先行きどうなるか分らないこの世の中、知っておいて損はないです！