平成19年に収入が減って所得税が課税されなくなった方に関して、この7月中に手続きをすると、｢住民税が還付される特例｣が設けられており、市区町村によっては該当しそうな方に対して通知が送られてきているようです。

　平成19年に国から地方への税源移譲による税率の大幅な改正があり、大多数の方が市区町村に納める住民税が増税、国に納める所得税が減税になりました。しかし、平成19年に所得税が発生しない程に収入が減少した方の場合には、住民税が増税された分の所得税の減税の効果を十分に得ることができない場合が生じているため、今回のこの住民税の還付制度が設けられました。

　この制度の対象となるのは、平成18年は所得税が課税されるぐらいに収入があったけれども、平成19年は収入が減って所得税が課税されていない方です。ただし、平成19年中に亡くなられた方、平成19年中に海外に転出されて非居住者となって収入が減った方や住宅ローン控除や医療費控除などで所得税が課税されなかった方はこの制度の対象にはなりません。具体的には平成19年中に退職された方や病気等諸事情により収入が大幅に減った方が該当してきます。

　還付額の計算方法は、増税後の税率で計算されていた平成19年度の住民税を増税前の税率で計算し直し、その差額が還付されることになります。この住民税の還付を受けるためには、平成19年1月1日に住んでいた市区町村に申告をする必要があります。また、この還付制度は平成20年7/1〜7/31の間に申告することが条件でありこの期間を過ぎてしまうと受け付けてもらえないので、市区町村から通知の来ている方、通知は来ていなくても該当しそうな方は急いで該当市区町村にお問い合わせください。なお、住民税額をもとに国民健康保険の計算をしている市区町村の場合は国民健康保険も減額される可能性があります。

＊7/10は納期の特例を採用している場合の1〜6月分の源泉所得税の納期限及び社会保険の算定基礎届の提出期限ですのでお忘れなく。